インスタの「保存数」だけ見ていませんか?2026年最新アルゴリズムで見るべきは「ホーム率」と「シェア数」

デザインにも気を配り、ネタも工夫している。なのに、期待していたような成果が見えてこない…。
多くのSNS担当者が陥りがちなのは、「いいね数」や「保存数」といった表面的な数字だけを追いかけてしまうことです。これらの指標も重要ですが、その前に確認すべきもっと本質的な数値があります。
今回は、Instagram公式が2025年に発表した最新情報をもとに、投稿の露出を決定づける「ホーム率」と「シェア数」について解説します。
目次
なぜ「保存数」だけでは不十分なのか?

少し前まで、「保存数を増やせば発見タブに載る」という認識が主流でした。確かに保存数が多い投稿は、ユーザーにとって価値ある情報と判断され、アルゴリズムからも高く評価されます。
しかし、保存数だけを追いかけていると見落としてしまう問題があります。それは「そもそも投稿がフォロワーの目に触れているか?」という根本的な課題です。
どれだけ素晴らしい投稿を作っても、フォロワーのホーム画面に表示されなければ、保存もいいねもされません。つまり保存数を増やす前提として、まず「投稿がきちんとフォロワーに届いているか」を確認する必要があるのです。
2025年のInstagram公式発表で明らかになったこと
2025年、Instagram責任者アダム・モッセーリ氏が行った重要な発表は、2026年現在も変わらず運用の指針となっています。特に注目すべきポイントは以下の3つです。
- 視聴時間・いいね数・シェア数の3要素が評価基準
アルゴリズムは、視聴時間(どれだけ長く投稿が見られたか)、いいね数、シェア数(他のユーザーへの拡散)の3つをもとに投稿を評価します。 - シェアがフォロワー外リーチの最重要指標
特にシェアは、フォロワー外へのリーチを広げる上で最も重要な指標とされています。シェアが多い投稿ほど、発見タブやリール(短尺動画)に表示されやすくなります。 - カルーセル投稿の評価が向上
複数枚の画像をスワイプするカルーセル投稿は、ユーザーの滞在時間(視聴時間)を延ばす効果があり、アルゴリズムからの評価が高まっています。動画と同様に、「どれだけ長く見られたか」が重要な指標となっているのです。
つまりInstagramは『ユーザー同士のつながり』や『質の高い体験』をより重視する方向に進化しているのです。
この前提を踏まえて、具体的な指標を見ていきましょう。
指標①「ホーム率」:既存フォロワーに愛されていますか?
まず、確認したいのは「ホーム率」。これは、既存フォロワーのうち何%の人がフィード投稿を見てくれているかの割合です。
ホーム率の計算方法と確認場所
ホーム率 = フォロワーのリーチ数 ÷ 合計フォロワー数 × 100
上記の計算方法で、実際にホーム率を出すまでの流れを見てみましょう。
まずは投稿画像下にある「インサイト」を開き、「リーチしたアカウント」の内訳を確認します。(※注:インサイトの画面仕様はアップデートにより変化します。下記画像は2026年1月29日現在(2025年11月13日投稿)。)
- ①投稿の右下にある「インサイトを見る」をタップ

- ②見る数値は、円グラフ内「閲覧数」・「フォロワー」・「リーチしたアカウント」です。

- ③まずはフォロワーのリーチ数を割り出します。
・リーチしたアカウント数:5,889
・フォロワーの割合:39.7%
5,889人 × 39.7% = 2,338人 - ④ホーム率を出します。
ホーム率 = フォロワーのリーチ数(2,338人)÷ 合計フォロワー数(記事作成当時:3,150人)× 100
これによりホーム率は74.2%となりました。
是非ビジネスアカウントをお持ちの方はインサイトを見ながら計算してみましょう。投稿ごとの成績が見えてくるので、現状把握に役立ちます。
なぜホーム率が重要なのか?
Instagramを運営するMeta社は「親密度」を重要視しており、この「ホーム率」はフォロワーとの親密度を計るひとつの目安となります。
Instagramの仕組みとしても、まず「既存のフォロワー」に投稿を表示し、そこで反応が良ければ「フォロワー外(発見タブなど)」へ広げていく流れがあります。
つまり、足元のフォロワーに見られていない(=ホーム率が低い)投稿は、どんなにハッシュタグを工夫しても、外の世界には拡散されないということです。
一般的に、ビジネスアカウントの平均的なホーム率は15〜20%程度にとどまることが多いですが、ファン化に成功している優良なアカウントは40〜50%前後を維持しています。
もしここが極端に低い場合、以下のような「ズレ」が生じている可能性があります。
- 過去に集めたフォロワー層と、現在の発信内容がマッチしていない
- フォロワーにとって「見る優先度」が下がっており、フォロワーのタイムラインで優先表示されず、目に触れる機会が減っている
「フォロワー数は多いのに反応がない」という現象は、このホーム率の低下が主な原因です。新規フォロワー獲得に走る前に、まずは既存のファンとの関係性を見直す必要があります。
指標②「シェア数」:誰かに教えたくなる「価値」がありますか?

2つ目の重要な指標は「シェア数」です。これは、あなたの投稿が紙飛行機アイコンを通じて、誰かのDM(ダイレクトメッセージ)やストーリーズに送られた回数を指します。
なぜシェア数が重要なのか?
近年のInstagram責任者の発言やアルゴリズムの傾向として、「リーチに対するシェアの割合」が重視されています。
「いいね」は反射的に押すことができますが、「シェア」は「これはあの人に教えてあげよう」「この情報はチームで共有しよう」という能動的なアクションが必要です。
特にBtoBや中堅企業のアカウントにおいては、このシェア数が非常に重要な意味を持ちます。
- 保存:自分ひとりのためのメモ
- シェア:他者への推奨・拡散
ビジネスにおいて、口コミや紹介が最強のマーケティングであるのと同様に、Instagram上でも「シェアされること」は、そのコンテンツに「他者に伝播するだけの確かな価値」があることの証明なのです。
シェアされやすい投稿の特徴
- 役立つノウハウやライフハック:「これ、友達に教えたい!」と思わせる実用的な情報
- 共感を呼ぶストーリー:感動や驚きを共有したくなる体験談
- データやランキング:「意外と知らなかった!」と思わせる統計情報
- ビフォーアフター:変化や成長が視覚的に分かる内容
企業アカウントの場合、商品紹介よりも「その商品を使った暮らしのアイデア」や「業界の豆知識」の方がシェアされやすい傾向にあります。
小手先の攻略法よりも大切な「ブランドの本質」

ここまで数値のお話をしましたが、私たちがSNS運用において大切にしているのは、「数字を上げるためのテクニックに溺れないこと」です。
「シェア数を稼ぐために、不安を煽るような表現を使う」「ホーム率を上げるために、関係のない流行りの画像を投稿する」
こうした“場当たり的な施策”を行えば、一時的にインサイトの数字は改善するかもしれません。しかし、それは企業のブランドイメージ(品格)と引き換えとなり、本当についてほしいファンに見つけてもらいにくくなるでしょう。
アルゴリズムはあくまで、ユーザーに良質な情報を届けるための「配送システム」に過ぎません。配送システムを攻略することよりも、「配送する荷物(コンテンツ)の中身」を磨く方が遥かに重要です。
- 自社の商品・サービスを届けたい「未来のお客様」は誰なのか?
- 彼らが業務や生活の中で抱えている「真の悩み」は何か?
- 自社の強みや培ってきたノウハウを使って、その悩みをどう解決できるか?
この「ブランドの本質」さえブレなければ、小手先のテクニックを使わなくても、自然と滞在時間は伸び、必要な人の元へシェアされていきます。
数字はあくまで、その本質が正しく伝わっているかを確認するための「健康診断の結果」として活用してください。
数字に振り回されず、本質を見つめ直そう

2026年のInstagram運用において、意識すべき点は以下の2つです。
- ホーム率=既存のファン(フォロワー)にしっかり届いているか?
- シェア数=誰かに教えたくなるほどの価値(質)があるか?
もし、これらの数字が伸び悩んでいるとしたら、それは「投稿のデザイン」や「文章」以前に、アカウントの土台となる「コンセプト(世界観)」や「プロフィールの設計」に課題があるかもしれません。
ただし、これらの指標を日々チェックしながら投稿の質を保ち続けるには、想像以上の時間と労力が必要です。本業に集中しながら効果的な運用を継続したい場合は、プロの運用代行も選択肢の一つです。
次回は、数字にもブランドへの信頼にも直結する、「企業アカウントにおけるプロフィールの作り方」について解説します。
単なる自己紹介で終わらせない、企業に相応しいブランディングの視点を取り入れていきましょう!