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インスタ運用、なぜこんなに時間が足りないのか?「見えない業務」の正体


Instagram運用担当者のみなさま、日々の投稿作成、お疲れ様です。

企画から撮影、編集まで行い、やっと「投稿」ボタンを押す。「あ~、ようやく一息つける。」・・・と思いたいところですが、実はここからがInstagram運用の“本当のスタート”だったりします。

「投稿を作るだけで一日が終わってしまうのに、これ以上何をすれば?」

そう感じてしまうのも無理はありません。実際、多くの担当者が「常に時間が足りない」という悩みを抱えています。
でも、それは決してあなたの手際が原因ではありません。インスタグラムというプラットフォーム自体が、構造的に「時間を必要とする仕組み」になっているからです。

今回は、なぜこれほどまでにインスタ運用は時間が溶けていくのか?その正体である「見えない業務(対話)」と、2026年のアルゴリズムについて、少し冷静に紐解いていきたいと思います。

現場の「忙しさ」の理由を、一緒に整理してみましょう!

「良い投稿」だけでは届かない?2026年のInstagramアルゴリズム


「質の高いクリエイティブを作れば、勝手に拡散される」という考え方は、もはや過去の話になりつつあります。

今はCanvaをはじめとする無料ツールや、AIの画像生成など、一般の方でも質の高いクリエイティブを短時間で大量に作れる時代になりました。
その結果、Instagram上には質の高い投稿が溢れ、ビジュアルの美しさだけでは差別化が難しくなっています。

もちろん、これまでお話ししているように投稿の「質」は大切ですが、それだけでは届きにくいのが今のインスタグラムです。

2026年現在、AI(アルゴリズム)がとても重要視している指標があります。それは「親密度(シグナル)」です。AIは、アカウントとユーザーの間に、どれだけの「繋がり」があるかを常に見ています。

投稿が流れてきて「見る」だけの一方通行な関係ではなく、コメントやDM、スタンプでのリアクションなど、双方向のやり取りがある関係を「親密度が高い」と判断します。

親密度が高いユーザーの画面には、あなたの投稿が優先的に表示されます。逆に言えば、どんなに良い投稿を作っても、この「シグナル」が不足していると、発見タブはおろか、フォロワーのフィードにさえ表示されにくくなってしまうのです。

つまり、投稿した後に「どれだけユーザーと会話したか」が、その投稿のリーチを左右します。しかし、これが運用担当者の時間がなくなっていく大きな要因の一つです。

時間が溶ける!「デジタル接客」というお仕事


コメント返信やDM対応を「隙間時間の作業」と捉えていませんか?

成果を出しているアカウントほど、これを単なる作業ではなく『デジタル接客』として、投稿作成と同じくらい重要視しています。

実店舗で考えてみると分かりやすいかもしれません。来店されたお客様(フォロワー)が話しかけてくれたのに、店員が無言だったり、数日後に一言だけ返事をしたり…これでは「また来たい」とは思ってもらえませんよね。インスタも全く同じです。

では、成果を出している企業は具体的にどんな「接客」をしているのでしょうか?

成果を出すための「接客」とは

  • コメント返信:単に「ありがとうございます!」と返すだけでなく、「〇〇様はどちらの色がお好きですか?」と質問を投げかけ、会話を続けています。
  • ストーリーズ運用:投稿をシェアするだけでなく、アンケート機能や質問箱を使い、回答してくれた一人ひとりのDMにお礼やリアクションを返しています。
  • 巡回活動:自分の投稿を待つだけでなく、フォロワーの投稿に「いいね」やコメントをしに行き、自分から挨拶に行っています。

これらは片手間でできることではありません。相手のプロフィールを見て、その人に合った言葉を選ぶ。それは、実店舗でお客様と向き合うのと同じくらいのエネルギーと時間を要する「業務」なのです。

「見えない人件費」を計算してみよう


「接客が大事なのは分かるけれど、そこまで時間はかからないのでは?」

そう思われるかもしれません。では、この「デジタル接客」を業務として丁寧に行った場合、実際にどれくらいの時間が必要なのか、計算してみたいと思います。

試算例:1日の「対話」にかかる時間を出してみた

  • コメント・DM返信(30分):1件の返信に、相手の確認や文章作成を含めて3分かかるとします。1日たった10件のやり取りでも、3分×10件=30分です。企業の顔として失礼のない文章を考えていれば、もっとかかることもあるかと思います。
  • ストーリーズ運用(30分):ネタを考え、撮影・加工して投稿するのに15分。その後、数時間おきに反応をチェックし、個別にリアクションを返すのに15分。合計30分です。
  • 巡回・認知活動(20分):フォロワーやターゲット層の投稿を見に行き、いいね・コメントをする活動。1人2分としても、20分で回れるのは10人程度。拡散を狙うなら、もっと行いたいところです。

合計:1時間20分/日

改めて計算してみると、投稿作成の時間を除いても、月換算で約40時間。
これは、営業日で言えば丸5日間を、インスタ上の会話だけに使っている計算になります。

会議や他の業務もある中で、これだけの時間を毎日確保し続けるのは、本当に大変なことだと思います。

『制作』と『対話』の両立、一人では限界の理由


ここまで読み進めて、「時間が足りないのは当然だ」と少し肩の荷が下りた方もいるかもしれません。

これまでの記事で、「戦略」や「制作(画像・動画)」についてお話ししてきました。これらは“作る仕事”です。
そして今回見えてきたのが、毎日1時間以上を要する“話す(運用)仕事”です。

よくある悪循環

時間がなくてコメントを返せない

ユーザーとの親密度(シグナル)が下がる

アルゴリズムの評価が伸び悩み、投稿の露出が減る

頑張って作った「制作物」が見られず、もったいない結果に…

このスパイラルで悩みを抱えるSNS担当者は少なくありません。

しかし、これは担当者の能力不足でも要領が悪いからでもありません。本来、複数人で分担してもおかしくない業務量であるにも関わらず、一人で抱えている担当者の方が多いことが原因のひとつと言えます。

「制作」と「対話」を両立させ、高いクオリティを維持するには、個人の頑張りを超えた「設計」が必要なフェーズに来ているのかもしれません。

まとめ:現場の時間・努力が限界なら次のステージを考えよう


今回は、アルゴリズム攻略に不可欠な「対話」の重要性と、それにかかる時間のリアルな正体についてお話ししました。

  • 2026年のアルゴリズム:「一方的な発信」ではなく「双方向の対話(シグナル)」を評価する。
  • 運用の現実:丁寧な「デジタル接客」を行うには、投稿作成とは別に、毎日1時間以上の工数が不可欠。

成果を出すためには、「制作の質」と「対話の量」の両方が必要です。しかし、一人の担当者が使える時間は限られています。

このまま残業をしてカバーし続けるのか、それとも「仕組み」を変えるのか。

現場での努力が限界(時間の枯渇)に達した時こそ、次のステージへ進むタイミングです。

次回は、このSNS運用にかかる膨大な工数を「コスト」ではなく「資産」に変えるための、経営的な視点についてお話しします。プロの手(運用代行など)を借りる判断基準や、社内リソースとの賢い使い分けについて、具体的な物差しを提示できればと思います!