スマホで撮ったSNS用の写真も、ダスト&スクラッチで汚れや凹凸を綺麗に
Photoshopには様々な修復系のツールや機能があります。
『コピースタンプツール』や『修復ブラシツール』等は有名だと思います。
消したい対象の場所に別の場所の情報をそのままコピーしたり、元の場所や周辺の情報を元にPhotoshopが計算して自動的に修復するものです。
Photoshopにはこれら以外にも同様の効果が得られるツールがいくつかあります。
そのうちの一つに『ダスト&スクラッチ』というものがあります。
どんなことに利用するかというと、主な用途は細かなゴミやほこり、小さな傷などを簡単に除去できる、いわゆるゴミ取りです。
スキャンした写真などの印刷物の広い面の汚れや傷を取り除いたり
ゴミやホコリが目立ちやすい商品の広い面のゴミ取りなどにとても便利です。
スマホで気軽に撮影したSNS用の写真も、よく見たら変なゴミが。。。
そんな時にも使えます。 コピースタンプツールや修復ブラシツールでも似たような作業は出来ますが
広範囲かつ数の多い修整を、コピースタンプツールや修復ブラシツールで1つ1つ処理するのは、手間や効率の面でもあまり現実的でなかったり
コピーを繰り返すことによって写真として違和感が残ることがよくあります。
ダスト&スクラッチはフィルターなので画像全体に一度で反映させることが出来、広い面に対して作業的に効率が良いです。
そして、『半径』と『しきい値』によって、影響する度合いを調整することが可能です。
他のブラシ系の修復ツールと違って『短時間で一度に広範囲の修整が出来る』のが強みです。
目次
ダスト&スクラッチでゴミやほこりを簡単に除去
文章だけではわかりにくいと思うので、具体的にどんなことが出来るのかというと このようにスマホ画面の上にホコリやゴミが乗っている時 画面の全体にあること、更に対象が細かいためコピースタンプツール等では時間も手間もかかります。 こういう時にダスト&スクラッチを使ってみると このように綺麗に除去できます。 他にも、たとえばSNS用で撮ったお菓子写真の表面にある凹凸をきれいにしたり ホコリほど小さくないようなもの、例えば水滴でもベースがある程度あれば除去できたりします。 このように、広範囲に効果を与えたい修復作業において様々な応用が効きます。実際にダスト&スクラッチを使って作業していく
では、実際に1枚目のスマホの写真を例として、作業を説明していきます。作業を少なく済ませるための下準備
直接レイヤーに対して効果をかけるものになるので、コピーしたレイヤーを使うようにしましょう。 そしてこのままダスト&スクラッチを全体にかけてもいいのですが 出来るだけ手間を少なく、綺麗に仕上げるためにまずパッと見て他のよりも少し大きなゴミ等をコピースタンプツールや修復ブラシツール等で消します。 大体丸のついたあたりの大きなホコリ、ゴミです。 何故かというと、大きな対象に合わせて効果をかけると他のものに対する効果も大きすぎて、不要な場所に対しても影響を及ぼすからです。 突出して大きい対象がなければこの作業は省略しても大丈夫です。 このようにある程度大きいものが除去できたら、細かいホコリ等をダスト&スクラッチで除去していきます。 『フィルター』→『ノイズ』→『ダスト&スクラッチ』を開きます。 開くと、その時の既存の数値にもよりますが、いきなり写真がぼんやりしたのではないかと思います。 数値が適切でないとこのように調整の不要なところまでぼやぼやになります。 操作自体は『半径』と『しきい値』を調整するだけの比較的シンプルな機能です。 が、この2つの調整が難しく、わかりにくいと思われる方も多いようです。 簡単に説明すると 『半径』→馴染ませたり除去する効果自体の強さ (数値は大きければ大きいほどゴミ等を除去する効果が強い) 『しきい値』→半径で与える効果の範囲を調整 (数値は大きければ大きいほど元の状態のディテールを残す効果が強い) といった感じです。 なので作業の流れとしては- 『半径』の数値を画像内の不要物が消えるまで上げる
- 『半径』の数値をあげたことで影響を受けた元画像のテクスチャやノイズが、元画像と馴染むくらいまで戻るように『しきい値』を上げる。
- プレビューをつけたり消したりしながら極端に違和感がないかどうかチェックして問題なければOK